この世界は美しい。
樹木達の戦いは光と水の奪い合いであり、
競争が激化した場所は樹海となる。
遠くに佇むは嘗て樹海の中央で最も空に近付いた者の亡骸だ。
宛ら世界樹の如し。残念ながら幹中程で寸断されている。
夜明け前あたりにベースキャンプから出発すれば
昼頃には根元へ到着できるだろうか。
道中では多彩な種類の樹木を確認できた。
月明かりを透かして鮮やかに光る緑が綺麗だ。
樹木の密集する土地は地中に張り巡らされた根がダムの役割を果たし
点在する湖へ相当な水量を供給する。
河川とは異なり、静かな水面は垂直対象にもうひとつ樹海を映す。
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水に削られた土砂が湖面を広げ
やがて大樹は剥き出しの根で水面に佇む。
続きは、また今度な。
