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潮島 エリア5



この世界は美しい。


洞窟の奥へ僅かに届いた光が土塗れの朱殻を映す。
湿った岩の狭間を茸と共に徘徊する巨躯が居た。

 

その名も多殻蟹。

 

時には浜辺を横切る事もあるらしい。
噂よりも随分と小さい気もするが、
友人から譲って貰った多殻蟹の素材と同じ朱殻の様なので、恐らく本物だろう。



まぁ、そんな事はどうでも良い。



今日は潮島の洞窟が撮影地だ。



潮島が発見された当初は跳緋獣の発見や
別の地域で出没し始めた獰竜の被害で洞窟の調査が遅れていた。


火山を中心とした岩地に張り巡らされた洞窟は
地図上では潮島奥地の岩盤から浜辺へと続いている。

 

岩盤からの経路は崩落で塞がっている事が多い。
あの向こうに洞窟内を揺るがす何かが生息しているのだろうか。

 

探索が許可されている領域は狭いが
その複雑な立体構造から火山内部の石灰岩層を
地下水が上から下へ溶かしながら形成した洞窟だと推測できる。

 

鍾乳石は見られないものの
洞窟内部の岩壁は柔らかい曲線の重なりで構成されている。



浜辺から進入して幾らも歩かない内に巨大な縦穴に出くわす。

先日にも少し紹介したな。
今回は降りてみよう。



進入口以外からは光が得られない閉鎖された空間に到着する。
植生も乏しく、背丈の低い草と茸が僅かな光の下で寄り添っているだけだ。


目の端で岩塊が動いた気もしたが、きっと錯覚だろう。


洞窟内部には、以前に此処で狩猟を行ったという狩人が
その過程で遭遇した崩落による縦穴があった。

クリックで拡大(1280x720)


暗闇の中に滞る水に菌糸が這う。
僅かな明かりの中で見渡した地下に星空と見紛う光景が広がった。



続きは、また今度な。



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